何の問題も無い現行の健康保険証を廃止し、任意のはずのマイナンバーカードへの統合案を打ち出している。これはマイナンバーカードの事実上の強制。
飴で釣り、鞭で脅してもマイナンバーカードを申請しない国民にはわざわざ手間のかかる「資格確認書」を発行するとの事だが、「資格確認書」の取得には申請が必要で有効期間も僅か1年間。その上、マイナンバーカード保険証より患者窓口負担額を増やす方針。
マイナンバーカードを作らない「非国民」には様々な嫌がらせや不利益を課すという事であり、政府による公のいじめ以外の何物でもない。任意であるマイナンバーカードを取得しない国民に対する理不尽な差別で、「法の下の平等」に反する明白な憲法違反。
国民皆保険制度のなし崩し的破壊
マイナンバーカードを持たない人全員が1年毎に窓口で申請しなければならない「資格確認書」を取得する事など不可能で、わざわざ役所の窓口まで行って申請することが困難な事情がある人は保険料を払っているのに保険適用を受けられず十割負担となってしまう。
マイナ保険証の登録率は現在人口比51％に過ぎず、このままだと国民の半分に資格確認書を発行しなければならなくなる。2024年秋に予定されている健康保険証廃止が予定通り実施された場合、現在の健康保険証その後1年間は有効。しかし、有効期限が切れる2025年の秋には資格確認書申請のために膨大な数の人々が自治体の窓口に一気に押し寄せると言う前代未聞の恐ろしい事態になる。
当然、受付窓口が大混乱するのは必至で、窓口担当者数を増やしたところで焼け石に水で完全に役所のキャパオーバーとなる。やっとの思いで申請までこぎつけたとしても資格確認書が実際に貰えるまで数か月も待たされる可能性がある。
この間は事実上無保険状態となり、受診すれば十割負担を強いられる。資格確認書の有効期限はたったの1年間
マイナンバーカードの電子証明書の有効期限は5年間。期限を過ぎると健康保険証として使えなくなるため、5年ごとにわざわざ役所の窓口まで出向いて面倒な電子証明書の更新手続きをしなくてはならない。うっかり更新し忘れた場合、慌てて更新に行っても完了するまでの間は無保険状態になり、こちらも全額負担を強いられる。
