- 保険証廃止に関する不明瞭な政策決定過程。質問に対する返答には、なぜか、河野太郎氏の名前が紐付いて出てくる。
- 河野太郎さん、聞いてるか? 何でも自分勝手に物事が動くと思っていたら、大間違いですよ。大臣にもなろうという方が、そんな事も判らないバカであるはずはないでしょう? あなたがバカでないのなら、きちんと話を聞き、計るべきところには計った上で、物事を進めなさい。もし、あなたがバカではないのなら。
政府は来年秋に現行の健康保険証を廃止する方針だが、当初は選択制にして併存させようとしていた。
それがなぜ「廃止」になったのか。
「2024年秋の現行保険証廃止決定までの政策決定経過が不自然だ」という指摘がある
河野デジタル相の口から「一本化」「廃止」の言葉が相次ぐようになる。
9月29日の「マイナンバーカードの普及・利用の推進に関する関係省庁連絡会議」。河野氏は「第一に健康保険証、運転免許証…など全部マイナンバーカードにもれなく一本化し、加速をしていきたいと思っている」と発言。
10月13日午前10時10分からの記者会見では、岸田文雄首相とマイナンバーカードの取得利用の加速化について話し合ったことを報告するとともに「2024年秋に現在の健康保険証の廃止を目指す」と初めて、廃止時期を公言した。
同じ日の午後に開催された第155回社会保険審議会医療保険部会では、廃止時期が報道されたことに対し、一部の委員の中からは同部会できちんとした説明・報告を求める意見が出たが、事務局から報告はなく、同部会で正式に議論されたのは10月28日に開催された第156回の部会になってからだった。
厚労省の担当課長は「基本的にオープンな資料、議事録などをもとに回答している」とした上で「2024年秋と明示的に審議会で事務局から示したのは156回(の部会)。なぜ秋になったかというと、実際に河野大臣が10月13日の関係大臣の間で廃止を確認したということ以上の情報は持ち合わせていない」と答えた
デジタル庁の担当者も、河野会見前に事務レベルで議論があったかは「確認できない。いや、ないと思います」と回答
「省庁間の水面下の会議で決定したということが明らかになった。なぜ、(専門家を集めた)審議会の部会にかけなかったというと、たぶん、通らなかったから」と指摘