政府が決定した現行の「健康保険証」の廃止まで半年余り。廃止以降は、マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせた、いわゆる「マイナ保険証」に一本化される。トラブルが後を絶たないマイナンバーカード。あと半年で利用率は上がるのか。
医療機関側もこのまま現行の保険証が廃止されてしまうことに危機感を抱いている。
国は、新しいものにしてしまえば、多少のトラブルは現場で「飲み込んでください」ということだと思うんですけど、それが“多少”では全然ないので、私たちは「これはちょっとやめてください」と言わざるを得ない
保険証の機能をひも付けするにも、暗証番号がわからずロックされてしまい、手続きがストップしてしまう人も少なくない。
5%しか使われていないのにトラブルがこれだけ多いと、それが10%、20%、50%になったらどうなるんだと。
マイナ保険証を使う患者は週に1~2人。ただ、このわずかな利用者でも、保険の資格確認に不備があり、後日、請求のやり直しが必要になったことがある
最終的に保険証を見せればトラブルは解決するという。しかし保険証をなくしてしまうと、トラブルの際の担保する機能がないままに宙ぶらりんになってしまう。
紙の保険証がないと資格確認ができないねということがこれだけあって、いま保険証をなくすというのは、保険診療そのものが危うくなる