マイナ保険証「スマホ搭載」で別の読み取り機導入か…ゴリ押し負担増に医療現場は激怒!
「 スマホの保険証でも顔 認証はやってもらうことになるだろう」──。この発言に医療現場が激怒だ。河野太郎デジタル大臣が5月31日の会見で iPhoneへのマイナカード機能の搭載に言及。 スマホに実装したマイナ保険証の利用について、搭載が予定される「来年春の早い時期」以降に「一部の医療機関で先行して開始し、順次拡大する」と明かしたが、新たな負担増が待ち受ける。
現状、マイナ保険証を医療機関で使う場合、顔 認証か暗証番号による本人確認が必須。河野発言はその確認を スマホ搭載の保険証でも行うことを意味するのだが、現行の顔 認証付きカードリーダーは、あくまでマイナカードのデータだけを読み取るもの。つまり、新たに スマホの保険証用の読み取り機器が必要となりかねない。デジタル庁に確認すると、「厚労省が検討しています」(広報担当)と回答した。
むろん、 スマホ搭載はマイナ保険証ゴリ押しの一環だ。そのため、従来とは別の機器を導入するなんて、医療機関からすればハタ迷惑でしかない。
搭載してから具体策を考えようという泥縄式の対応になるのは、利用促進ありきで医療現場の負担や迷惑を考えていない
新たな読み取り機器を扱う国内メーカーへの利益のためではないか
政府は2019年度予算にカードリーダー設置を補助する「医療情報化支援基金」として300億円を計上。翌年には「顔認証機器の購入費」と「医療機関のシステム改修」のために768億円を積み増し。さらに昨年は補正予算で「マイナ保険証利用促進のための医療機関等への支援」に217億円を計上した。カードリーダーの導入・増設だけで少なくとも1200億円以上の公金がつぎ込まれているのだ。
政府がカードリーダー導入時と同じように機材を無償提供し、システム整備を補助したら、また1000億円強のカネがかかってもおかしくない。