「トラブルがいつ起きるか分からない。再起動しても、どれくらいで使えるようになるか分からない。国は保険証が確認できなければ10割負担を請求しろと言う。しかし、3代続けて通う患者もいる、地域密着の医療現場でそんなことができるわけがない」
高齢の患者がマイナ保険証のパスワードを忘れていたり、顔認証をうまくできなかったりして、本人確認ができない場面も見た。「パスワードを3回間違えるとカードが使えなくなる。国は10日で新しいカードを出すと言うが、その間は無保険。何かあったとき大変」
マイナンバーカードと一体化された健康保険証のオンライン資格確認が今年4月に義務化された。その「オンライン」部分たる回線はほぼ、NTT光回線の一択となっている。
「回線がシステムに適合しているか調査が必要で、料金は15〜30分で2万円以上かかると言われた。すべてが決められた回線や高い価格で進められており、ぼったくりでは。本当に導入するべきなのか悩んでいる」
「医療機関の要望ではないのに、NTTが提供している回線を使い、それがないと保険証の確認ができない。資格確認システムは大量の患者データを収集する回線を敷設するのが目的であり、NTTに医療の金を持っていくという政府による一時的な企業救済でしかない」