Muho’s diary

小説などを書いている大倉崇裕のオタク日記です。

小説などを書いている大倉崇裕のオタク日記です……が、最近は吠えてばかりです。見苦しくて申し訳ありません。でも、いま日本を支配している政治家とその一派の方が遙かに見苦しいでしょう? ちなみに、普通の日常はこちらです。https://muho2.hatenadiary.jp

介護離職ゼロという妄想

安倍とそれの取り巻きどもは実に愚かで狡猾で、まあ例えるならドブネズミの糞みたいな輩だと思う。「いやいやそれは言い過ぎ」という声もあるが、こういう発言を聞くと、やはりそれは真実で、実際のところ、彼らとドブネズミの糞を比較することは、ドブネズミの糞に失礼なのではないかとさえ思える。ドブネズミの糞さん、安倍首相とその取り巻きたちと同一視してしまって、ごめんなさい。

 

そもそも安倍首相は介護離職ゼロをうたっていたんだろう? それが、「介護しながら働ける人が増えた」とはどうしたことか。これはつまり、「介護しながら、働かざるを得ない人」が厳然として存在し、増加すらしているということだ。国の未来としてこれほど暗黒なことはない。

 

だいたい、働きながら介護することの大変さが、安倍と彼の回りでアヘアヘ言ってる取り巻き連中に判るのだろうか。

私は12年間母親の介護をしたが、幸い、私は在宅で仕事をする、「物書き」という究極の自由業であった。さらに運のいいことに、物を書くことでそこそこの収入を得ることができていた。もしどれか一つでも欠けていたら、私はとっくにこの世にはいなかったと思う。

介護っていうのは、自身の経験を元にして言えば、朝、母親の自宅を尋ねると、血まみれになった母親が洗面所で倒れていたりする。夜中、てんかんの発作を起こし、目の前で呼吸が止まり、呼吸が止まった母と二人で15分たっても来ない救急車を待っていたりする。薬の副作用でうつ病になった母親から「あんたなんか頼りにならないから、おじ様に電話をして私の葬式の準備をしてもらうのよ」と一日百回くらい怒鳴られたりする。急変し救急車で病院に運ばれ、主治医から明日までもたないと告げられるが、なぜか翌朝にはけろりとよくなり、四日後には自宅に戻ってきたりする。一日24時間、早朝深夜を問わず、このようなことが起こり続けるなか、勤務時間に合わせる形で生活できるだろうか。そして、高額な医療費、入院費を支払うことができるのだろうか。

首相はそうした現実を見て、言っているのだろうか。ヘルパーさんやケアホームなど、社会的なシステムをきちんと構築している自信があっての発言なのだろうか。

 

首相やその取り巻きたちは、家族主義を掲げる。家族を大事に、親を敬えという奴だ。そうした主義の向こうに介護が垣間見える。親を敬えということは、子供が親の介護を担えということだ。では、担えるような社会なのか。息子が介護のため会社を辞めたとして暮らしていける社会なのか。あるいは働きながら様々なサービスを受けられるほどの給与を得られる社会なのか。そしした国がなすべき努力をまったくせず、ただ、親を敬えと繰り返す。

少し穿った見方をすれば、彼らの奥底には女性蔑視がある。女性が働くなどけしからんという思いだ。だから、女性が仕事を辞め、在宅し親の面倒をみるべきだという思想も少なからず影響していると考える。

 

首相がバカであることは判っている。バカの妄想にとりつかれ憲法改正とかバカげたことを唱えていても、まあそれは、国民の審判もあることだしいいだろう。でも、こと介護において、判りもせず、やる気もないのに、偉そうなことを言うのは止めていただきたい。

バカはバカらしく、首相官邸にでもこもって、取り巻きたちとヘラヘラしていてもらいたい。

 首相だってあと何年もすれば、介護が必要になる。あんた、誰にオムツを変えてもらうんだ。自分の垂れ流した小便を、誰に拭いてもらうつもりだ? クソにまみれたケツを誰にふいてもらうつもりだ?