Muho’s diary

小説などを書いている大倉崇裕のオタク日記です。

小説などを書いている大倉崇裕のオタク日記です……が、最近は吠えてばかりです。見苦しくて申し訳ありません。でも、いま日本を支配している政治家とその一派の方が遙かに見苦しいでしょう? ちなみに、普通の日常はこちらです。https://muho2.hatenadiary.jp

共産・志位和夫委員長が語る野党共闘 「民進党から呼びかけて」

  • 極めて理知的で、進むべき方向をしっかりと見据えた発言。前原氏との格の違いがくっきりと示されてしまう。
  • 安倍首相が行った忘れてはならない蛮行を、きっちり3点にまとめてきているのも素晴らしい。
  • 自民党に栄養を与え続けている民進党の皆々にきかせたい。

 

 共産党との野党共闘見直しを主張する前原誠司氏が民進党の新代表に決まった。10月には三つの衆院補選が控えている。野党共闘はどうなるのか。

 野党共闘が初めて試された2016年の参院選。全国32の1人区で候補者を一本化し、うち11選挙区で勝利した。各党がバラバラに候補者を擁立した13年は2勝だった。今年に入っても仙台市長選挙などで野党統一候補勝利。旧民進党執行部では次期衆院選に向けても野党共闘が合意されていたが、共産党との共闘に否定的な前原誠司氏が新代表になり状況は一変した。野党共闘のキーマンの一人である共産党志位和夫委員長が本誌のインタビューに応じた。

──前原新代表は共産党との共闘に否定的な姿勢を見せますが、どうお考えですか。

 私たちの立場は、まったく変わりません。強調しておきたいのは、この共闘は野党だけのものではなく、民進党共産党のものでもない。なぜ野党共闘が始まったかと言えば、15年の戦争法(安保法制)に反対する空前の市民の闘いの中で、「野党は共闘」という声が巻き起こった。それに応えて始まったのが出発点です。そういう意味では国民の共有財産だと思う。

──野党共闘には野党4党(民進、共産、自由、社民)に加え、15年に安保法反対の国会前デモに集まった学生団体「SEALDs」など、学生や学者らで結成された「市民連合」も含まれています。

 安倍政権はあまりにもひどい政権です。一言で言えば、憲法を平気で壊す政権国会に招かれた憲法学者3人すべてが憲法違反と明言しても戦争法を強行採決し、共謀罪」法は委員会採決を省略できる中間報告という禁じ手で強行採決した。憲法53条に基づき野党が臨時国会の召集を求めたが、開かれることはない立憲主義の回復、つまり憲法に基づく健全な政治を取り戻さなければならない。野党と市民の共闘が始まって約2年ですけど、成果をあげてきています。

●不一致は横に置く

──ただ、昨年の参院選後に行われた衆院2補選は民進党候補に一本化したものの、結果は完敗に終わった。民進党保守系議員の中には、共産党と組むことで保守層が離れる懸念を抱くなど「共産党アレルギー」を持つ人もいます。

 民進党の中で個々にいろんな意見はあるでしょう。私は党の代表者として、一つ一つコメントしないという立場できました。保守層が逃げると言うが、例えば前回の参院選では、32の1人区のうち、28の選挙区で野党統一候補の得票が4野党の比例票の合計を上回っています。

 

──「組織力の強い共産党に乗っ取られるのではないか」といった懸念を持つ人もいる。

 そんなこと絶対にありません。不一致点を持ち込まないということも、うんと心がけているんです。例えば、共産党は「日米安保条約は国民多数の合意で廃棄する」ことが大方針ですが、こうした党の独自の政策を持ち込むと共闘にならない。だから不一致点は横に置くと。一致する点で共闘しようということです。

──他党と一致する点とは?

 この間、何度も野党4党の党首会談を行ってきました。一致する点はたくさんあります。一丁目一番地は安保法制の廃止と、立憲主義の回復。二つ目は「アベノミクス」による格差と貧困を是正する。三つ目はTPPや沖縄問題など国民の声に耳を傾けない強権政治を許さない。四つ目は安倍内閣の下での憲法改悪に反対する。私たちの共闘は国民的大義に立ったものです。

──当面の課題は?

 野党共闘でまず取り組むべき課題は、10月22日の三つの衆院補選です。野党統一候補をつくって、三つとも勝ちたい。ただ、それをやるには野党4党の協議が必要です。その協議をぜひ民進党に呼びかけてほしい。野党第1党は民進党ですから。それは先方にも伝えてあります。

●小池新党との共闘

──あまり時間がありませんね。

 急いで話し合って、統一候補をつくっていく必要がありますが、二つは絶対必要だと言っています。一つは共通政策です。さきほど言った4項目をベースに、安倍政権に代わる政治の方向性を示す共通政策をきちんと確認する必要がある。旗が立たなかったら、国民に対して選挙を戦う大義が立ちませんから、絶対不可欠ですね。もう一点は、野党4党+市民の本気の共闘の体制をつくる。

──本気の共闘

 ただ候補者を一人にするというだけでは勝てない。本気で力をあわせて選挙を戦うことが不可欠です。

──次期衆院選では小池新党が多くの候補者を擁立してくることが予想されます。小池側近といわれる若狭勝衆院議員との連携の可能性はありますか。

 あり得ません。若狭さんは自民党国会議員として憲法違反の戦争法、共謀罪などを強行してきました。そういう人が反省なしに何かつくったとしても、自民党の補完政党になるだけです。国政レベルの協力は考えられません。